火曜日, 7月 17, 2007

ポスドク問題

今日はESLに行くと、みんなに日本で地震があったようだが、大丈夫か?と言われました。
津波はあったのか?とか、原子力発電所は大丈夫なのか?とか。
昨日の夜のニュースで、こっちでも出ました。かなり短いニュースでしたが。

さてさて、今、日本の地球惑星科学組織がポスドク問題についてのアンケートを実施していますね。これまでもポスドクの機会は増えて来ましたが今後もますます増えそうです。テニュアの数は多分減るでしょう。かならずあふれる。アンケートは現在のポスドクだけでなく、かつてポスドクだっただろう人にも回答を求めています。現状と出口についての質問。対象は30-40歳代だったかな?

入り口についても考えないといけないのではないか、ということをこちらの日本人ポスドクの人が言っていました。確かに。僕は全く考えてませんでした。優秀な博士をやめさせずにポスドクに引き止めるというのは、一つの課題かもしれません。あるいは、無能な博士に早くあきらめさせる方法?とか?優秀とか無能とか?どうやって判断するってんでしょうかね!そこがいつも問題だ。結局は個人の選択に他ならない。でも現状はあまりに雰囲気で、なんとなくかなり厳しいそうだけど、研究が楽しくて続けたいからポスドクやります、という刹那的な判断が多い気がする。将来設計をある程度可能にするために、複数のキャリアパスを事前に示す必要があるだろう。そういう目的のためには、今回のアンケートはとても有効だと思います。

もう一つ、海外でのPDを日本にいるPDと同等に評価できているのか?しているのか?というのも気になります。日本であふれたPDでやむなく海外に飛び出して、海外の資本でPDをする日本人が多々います。概して、個人的な印象では、海外でもまれている人の方が日本のPDよりも優秀に見える、気がします。僕の知っている例はあまり多くないですが。PDですら日本ではいまだ供給不足、需要過多(逆か?どっちがどっちだ?)。テニュアはもっと狭い。どんだけー!!(使い方間違ってますか?)

そして、最後に採用の問題ですね。日本でのテニュアの採用人事は、採用側の様々な事情や分野の細分化などがあるため一般的な価値観で判断されないことが多いのではないでしょうか?最終的に採用に至った理由は何かと言えば、業績はもちろんですが、それだけでなく、学風に合いそうか?とか、教育する上でコミュニケーション能力は高いのか?来てくれたら本当に仕事上で幸せを感じてもらえるだろうか?すぐに他に移ってしまわないだろうか?とか、いろいろ判断要因があります。業績だけではない。むしろ業績が邪魔をすることもあったり。狭き門です。運が必要だ。それでも、優秀な人材を在野に長いこと放っておくことは国益からすれば損失なわけで、一つ一つの採用をできるだけ失敗のないようにしようとする努力が必要であると。いったい優秀とは?失敗しない採用とは?非常に難しい問題です。

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