久しぶりに読書記録を。
ここのところ、読書をするにはしておりましたが、すっかりペースが落ちていました。
なんとか、読了していました「日米開戦の真実」佐藤優。
大川周明という時事評論家?が開戦直後、日米開戦へなぜ日本は突入しなければならないのかを理路整然とラジオで述べたものを本にして、当時爆発的に売れたという。イギリス、スペインの帝国主義から始まって、いかに欧州がアジアの利権を搾取していたか、それに乗り遅れたアメリカがいかに姑息に自己主張していたか、アジアの一員として日本が力を蓄えて、新東亜共栄圏という地域的主権による世界新秩序(今のEUの東アジア版)を夢見ていたかを、滔々と語っている。当時のアジアとしての屈辱が手に取るように分かる。アヘン戦争、アロー戦争の理不尽さ。すでに植民地化されて清国を攻めるのに傭兵として用いられていたインド人の悲哀。
東アジアで唯一白人に日露戦争で勝った日本は、アジアを守る盟主たらんとした。しかし、欧米列強が帝国主義を押し進めて熟していた時期にしては日本は未だ国力の不足を否めない。そこで、国力増強のために一時的に中国アジアを占領させてもらいたい、その先には、欧米と対等な地域主権がまっているのだよ。というのが日本の主張だったようだけれども、なんか途中まではいいけど、最後の論理がやっぱり変だ。やっぱり無理があったんだなぁ。(感想も含めて佐藤優の見方です(僕の理解では))。
でも、なんだか当時の日本の状況がわかったような気になります。日本は軍縮会議でも譲歩に譲歩を重ねてけなげに国際社会に認めてもらおうと努力しているにもかかわらず、一度振り込んだら繰り返されるおれおれ詐欺のように、重ねて無理難題を押し付けてくる欧米の傲慢さ。そういう時代だったのでしょう。自分たちのやってきたことを棚に上げて、平和主義を突然唱えだす欧米。日本の台頭を決して認めない欧米。今でもそういうのあるかもね。当時に比べればだいぶ薄まっているかもしれないけれど。
大川周明は敗戦後東京裁判でA級戦犯になったが、法廷にパジャマで出席し、よだれを垂らしながら東条英機のはげ頭をぺんぺんしたという。この行為から精神異常と認められ、結局罪は問われなかった。
A級戦犯は最近話題になっているけれども、罪の重い人ではなくて、具体的に戦争を引き起こす政治的な行動を行った人のことらしい。大川は、庶民を煽動した罪に問われている。
そもそも、彼らの罪は、平和を乱した、という罪らしい。こんな罪は国際法にはないという。勝手に戦勝国が造った。平和を乱した罪ならば、不可侵条約を犯したロシアも同罪だが、ロシアは裁く側にいた。首尾よく北方4島を手に入れた。
なんだかおかしいなー、と思って当然のところである。
しかし、一方で日本がアジアでやったひどい仕打ちも事実としてある。
勝てば官軍負ければ賊軍としか言いようがない。
日曜日, 10月 29, 2006
冷静になって考える
どもー!はっしーです。
いやー、海外留学、楽しみだなー。
来年の春から2年間の予定です。年齢的に最後のチャンスでゲットしたチャンスなので、もう喜びもぎりぎりの一入です。一入、ヤフー辞書で調べてみてね。僕は読み方を今日知りました。
とか、ま、浮かれて気分なわけなんですが、ちょっとここで冷静になってみようと思い立ちました。
もう、無条件で海外留学楽しみーとかだけ言ってるのは、これはただのあほうだろ。
全国から選ばれた精鋭の一人ならば、今一度その意味を吟味するべきではなかろか。
もうすでに文章が浮かれているのであまり説得力ないですが。
まぁ、ある場面では、面接受ける前から書類通った時点である意味浮かれていたのですが、そこで一部の人からは、何のために海外に行くのか?と問われることもあったりしたわけですね。
そのとき、その中のある人は、
「箔がつくから?」
と言われて、
「うん、そうだね」
とメンドクサクテ速攻認めました。
ま、それもないとは言わない。
でも、日本で博士になって、ある程度の箔がついたとしても、実は一般社会が思っているほどの箔ではない。
これと同じように、海外に行ったからといって、単純に箔がつくものでもないかもしれない。
一方で、向こうでなーんも得るもんなかった留学生もいないわけではない。
じゃ、何を求めていくのかと言えば、もう単純に、一番手っ取り早いのは英語です。
やはりサイエンスの世界の共通語はなんだかもう英語なわけで、ここで日本はすでに不利なのです。
この言葉の壁は非常に高いと予想されます。
なぜかっていうと、個人的な夢想でありますが、今進んでいる国際プロジェクトがらみの国際会議なんかで、日本の国益を主張しなければならない立場の人で、もう何回も海外でそういう修羅場を経験している方が、
「やっぱり今でも英語にストレスを感じる」
と言っていました。
立場的な緊張感の違いもあるでしょうが、やはり日本人はこういう国際的なところで英語の不利益を被っていて、そうそう打破できるものではないということなのだろうなぁ、と、薄々感じます。
自分の経験で鑑みても、去年参加した科学掘削船による研究航海で、一月半英語漬けだったことがありましたが、そこでもなかなか通じないこともありました。なんだかショックだったアメリカ人の言葉で
「Am I in your way?」
と聞かれて、
「はぁ?」
みたいな。
何言っているかわからなくて、あとで英語が堪能なドイツ人に聞いてみると、
あむあいいんゆあうぇい、だったというんで、ちょびっとショックでした。
AmもIもinもyourもwayもみーんな、中学で習う単語でないか。
これが、テストに出なかったAmからの疑問型だったもんだから、すっかりわからなかったという訳です。
これは、もう慣れしかないんだろう、現場で鍛えるしかないと思った訳です。
ただ、留学しても浮いちゃって孤立する日本人とか、日本人としかつき合わなくて外国にいる意味ないとか、そういう人もいるみたいです。まぁ、向こうでやることもちゃんと具体的にあるので、ま、路頭に迷うことはあまりないとは思うんですが、なんとか、ネイティブとできるだけ時間を多く取ろうと思います。やっぱり船みたいに孤立した場所ではないので、自ら進んで交流しないとなかなかそれでも生きていけてしまう気がします。
あとは、国際プロジェクトに関連する人のところに行きますので、その辺の国際的な研究者の人脈を広げるとかですかね。
ま、国際プロジェクトに関わらず、多くの研究者と交流できたら幸せですね。
やっぱり、言葉は大切だということで、マリナーズの城島も苦労しているようだし、おいらもがんばろうと思います。
といっても、まだ5ヶ月くらい先なので、こっちでやることもいっぱいあるし、こつこつがんばります。
いやー、海外留学、楽しみだなー。
来年の春から2年間の予定です。年齢的に最後のチャンスでゲットしたチャンスなので、もう喜びもぎりぎりの一入です。一入、ヤフー辞書で調べてみてね。僕は読み方を今日知りました。
とか、ま、浮かれて気分なわけなんですが、ちょっとここで冷静になってみようと思い立ちました。
もう、無条件で海外留学楽しみーとかだけ言ってるのは、これはただのあほうだろ。
全国から選ばれた精鋭の一人ならば、今一度その意味を吟味するべきではなかろか。
もうすでに文章が浮かれているのであまり説得力ないですが。
まぁ、ある場面では、面接受ける前から書類通った時点である意味浮かれていたのですが、そこで一部の人からは、何のために海外に行くのか?と問われることもあったりしたわけですね。
そのとき、その中のある人は、
「箔がつくから?」
と言われて、
「うん、そうだね」
とメンドクサクテ速攻認めました。
ま、それもないとは言わない。
でも、日本で博士になって、ある程度の箔がついたとしても、実は一般社会が思っているほどの箔ではない。
これと同じように、海外に行ったからといって、単純に箔がつくものでもないかもしれない。
一方で、向こうでなーんも得るもんなかった留学生もいないわけではない。
じゃ、何を求めていくのかと言えば、もう単純に、一番手っ取り早いのは英語です。
やはりサイエンスの世界の共通語はなんだかもう英語なわけで、ここで日本はすでに不利なのです。
この言葉の壁は非常に高いと予想されます。
なぜかっていうと、個人的な夢想でありますが、今進んでいる国際プロジェクトがらみの国際会議なんかで、日本の国益を主張しなければならない立場の人で、もう何回も海外でそういう修羅場を経験している方が、
「やっぱり今でも英語にストレスを感じる」
と言っていました。
立場的な緊張感の違いもあるでしょうが、やはり日本人はこういう国際的なところで英語の不利益を被っていて、そうそう打破できるものではないということなのだろうなぁ、と、薄々感じます。
自分の経験で鑑みても、去年参加した科学掘削船による研究航海で、一月半英語漬けだったことがありましたが、そこでもなかなか通じないこともありました。なんだかショックだったアメリカ人の言葉で
「Am I in your way?」
と聞かれて、
「はぁ?」
みたいな。
何言っているかわからなくて、あとで英語が堪能なドイツ人に聞いてみると、
あむあいいんゆあうぇい、だったというんで、ちょびっとショックでした。
AmもIもinもyourもwayもみーんな、中学で習う単語でないか。
これが、テストに出なかったAmからの疑問型だったもんだから、すっかりわからなかったという訳です。
これは、もう慣れしかないんだろう、現場で鍛えるしかないと思った訳です。
ただ、留学しても浮いちゃって孤立する日本人とか、日本人としかつき合わなくて外国にいる意味ないとか、そういう人もいるみたいです。まぁ、向こうでやることもちゃんと具体的にあるので、ま、路頭に迷うことはあまりないとは思うんですが、なんとか、ネイティブとできるだけ時間を多く取ろうと思います。やっぱり船みたいに孤立した場所ではないので、自ら進んで交流しないとなかなかそれでも生きていけてしまう気がします。
あとは、国際プロジェクトに関連する人のところに行きますので、その辺の国際的な研究者の人脈を広げるとかですかね。
ま、国際プロジェクトに関わらず、多くの研究者と交流できたら幸せですね。
やっぱり、言葉は大切だということで、マリナーズの城島も苦労しているようだし、おいらもがんばろうと思います。
といっても、まだ5ヶ月くらい先なので、こっちでやることもいっぱいあるし、こつこつがんばります。
木曜日, 10月 26, 2006
日曜日, 10月 15, 2006
巡検
僕の専門は地質学です。ちょっと前の投稿で自分の研究に関連のある学会が自分の大学であったとか回りくどく特定できないように書こうとしていたみたいですが、その直後に地質学会とか書いてあって、ほんと無駄な事しました。
で、地質学といえば、なんといってもフィールドワークです。そうです。自然と相対峙する分野です。多分小中学校の時に家族でキャンプ行ったのが楽しかったので、なんとなく野外調査することやりたいなーと思ったのがきっかけです。僕がその選択を迫られた時は、トトロの森やらエコロジーブームで、兄貴も森林科学を専攻していた事もあり、自分もその道に進もうかと希望したところ、成績が不良で行けず、やむなく石にした、という経緯があります。これ前も言ったかなー。
うちの大学の自然環境科学科は、野外授業が多分他の大学よりも充実しています。これは高知という土地柄もあると思いますが、やはりすばらしい自然が近くにあることは非常なメリットです。道路はある程度張り巡らされており、人もぽつぽつ住んでいて、治安がいい。危険動物も少ない。こういう背景で基本データが蓄積され続け、世界でも有数の科学分野がぽつぽつあります。地質学的にも世界的に注目されているフィールドがたくさんあります。
なので、僕は誇りを持って学生に野外授業を行う訳なんですが、なかなか伝わりませんね。うーん、これは僕の力不足のせいでしょう。
で、地質学といえば、なんといってもフィールドワークです。そうです。自然と相対峙する分野です。多分小中学校の時に家族でキャンプ行ったのが楽しかったので、なんとなく野外調査することやりたいなーと思ったのがきっかけです。僕がその選択を迫られた時は、トトロの森やらエコロジーブームで、兄貴も森林科学を専攻していた事もあり、自分もその道に進もうかと希望したところ、成績が不良で行けず、やむなく石にした、という経緯があります。これ前も言ったかなー。
うちの大学の自然環境科学科は、野外授業が多分他の大学よりも充実しています。これは高知という土地柄もあると思いますが、やはりすばらしい自然が近くにあることは非常なメリットです。道路はある程度張り巡らされており、人もぽつぽつ住んでいて、治安がいい。危険動物も少ない。こういう背景で基本データが蓄積され続け、世界でも有数の科学分野がぽつぽつあります。地質学的にも世界的に注目されているフィールドがたくさんあります。
なので、僕は誇りを持って学生に野外授業を行う訳なんですが、なかなか伝わりませんね。うーん、これは僕の力不足のせいでしょう。
土曜日, 10月 07, 2006
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