火曜日, 11月 18, 2008

海外PD帰国ラッシュ

 今お世話になっている米国の大学は米国でも結構大きい方だと思います。ネタばれ(といってもこのブログのリピーターにはほとんどばれていると思いますが・・・)で言うと、去年話題になった京都大学の山中のグループと別グループとして同時に人工万能細胞の作成に成功したと発表された大学です。どうもビタミンDの研究とかでなかなか有名らしいです。

 で、こちらで知り合った日本人の人たちの多くはライフサイエンス(医者も含む)に関わっている人で、ライフサイエンスの会という会で毎月一回セミナーを開いています。僕なんかのジオロジー系はまったくめずらしく、ライフサイエンスでもなんでもないんですが、仲良くなった日本人の方々から誘われて時々そのセミナーに参加しています。

 日本で博士を取って結構すぐの人が腕試しにこっちにやって来ているようです。ほとんどの人がPDです。こちらではPDの獲得しやすいので、日本よりも悲壮感が少ない感じがします。とは言ってもPDも長くやると自動的に給料が上がってしまうのでだんだんと更新が厳しくなるそうです。なので米国とはいえいつまでもPDなんてやってられるもんじゃないようです。で、能力のある人は教育義務のない研究職(リサーチサイエンティスト)になるのが一つの出世の道となっています。やはり言葉の問題でなかなか教育義務を持ったファカルティーは難しいようです。リサーチサイエンティストといっても当然パーマネントではないので、PDとあまり変わらないような印象ですが、保険が優遇されたり、大学からの保護が強く受けられる立場になるらしく、PDより格段にいいポジションのようです。

 とはいえ、長くても米国5、6年の人が多く、心のどこかで日本にいい職があれば帰りたいと思っているようです。多分どっかに一線があって、それを超えてしまうともう日本に帰ってやっていけなくなってしまうのではないかと思われます。こないだノーベル賞取ったひとみたいに。

 先月だったかこっちでPDやってた人が、めでたく日本の大学教員ポストをゲットし凱旋帰国して行きました。と思ったら、今月二人も大学教員職をゲットしてまた凱旋帰国するということです。すごい!帰国ラッシュ!

 ということで今週末と来週はおわかれパーティーです。

 しかし、いくらでかい大学とはいえ、PD問題が大きな話題になっているこのご時世に、ちょっとこのラッシュは一体どういうことかと考えてしまいます。多分ライフサイエンスの会にはレギュラーメンバーで30人くらいが多めの人数見積もりだと思いますが、ここから3人なので、1割くらいの合格率です。学振PDよりも高い確率ですね!この3人とも国立大学ですが、果たして日本のPDの1割も国立教員職をゲットできるでしょうか?いや意外ともっと多かったりして。この辺のデータ知りませんので何とも言えません。

 まぁ、優秀な人が集まっていたというのが一番考えやすしですね。日本全体のピンキリの中でも、海外PDを志す人は当然上の方と考えるべきかもしれません。しかもたまたまラッシュだったと。もう身も蓋もない、参考にならない考察です。というか統計的に意味のある傾向を得るほどサンプル多くないですしね。

 こないだ学振をゲットした人の研究職獲得率は11年以内に8割以上みたいな統計を読んだことがあります。ありました、これです。
http://d.hatena.ne.jp/yahara/20060610/1149905020

 ま、とにかく、めでたいです!

水曜日, 11月 12, 2008

タタカイ終わった

あとはレンタカー代の立て替え分を返してもらうことが残っていました、保険屋とのタタカイ。
これもついに終わりました。

2週間前ほどにちゃんとチェック(小切手)が自宅に送られて来ました。いやいや、意外とあっけなかったなぁと思いきや・・・。
なんとよく見ると名前が間違えている!
最初のYがWになってる!
例えていうならば、ヨシオがウォシオになってるってこと。最初のころのやりとりは電話でしかしていなかったので、そのときの間違いが訂正されていませんでした。これでは換金できない。
そのうえ金額を見てみるとなぜか140ドルのみ。レンタカーの保険やタックスを入れると全部で380ドルくらいなのに、一体なんなんだこれは。よーし、戦うぞー。

ということで、
先週月曜日からまずはジャブを入れていました。
まずは電話。いつものように留守電。名前が違っているので換金できません。WじゃなくてYだよ。あと他にも質問があるので、電話ください、と入れました。
水曜日はFAXでまたレシートを送りました。全部で380ドルだから、間違えずに全額返金してくださいと、コメント付けました。
金曜日はまた電話。いつものように留守電。電話ください、と入れました。今度はロビーだけじゃなく、上司のバーバラと関係ないけどいい人だったバーブにも留守電入れました。

ま、先週から新しい実験を始めたので忙しく、それほど急ぐ話でもないので単発でぽつぽつとやってたのですが、昨日めずらしく向うから電話が来ました。向うから電話が来たのはこれで3回目です。ひどい話だ。

「ハロー、ロビー、電話待ってました。ありがとう。」
「ハイ、ハッシー、聞きたいことって何ですか?」
「えーっと、まず名前が間違っていたので、チェック使えません。正しい名前で送り直してください。」
「あ、それは、わかった。前送ったチェックはどうしました?」
「単に家で保管してます。」
「じゃ、それ送り返してください。」
「分かりました。」
なんか、いつもと違っておとなしい。ロビーもやればできるじゃないか。
「あと、金額が全然足りてないんですけど?全額返してください。」
「あー、それはうちの規定ではレンタカーの保険代はカバーしないことになってるんです。」
「えー、そんなの聞いてないですよ。」
「あなたがしらなかったかどうかは、こちらの問題ではありません。」
だんだんロビーらしくなって来ました。
「そんなのおかしいでしょ。こっちはレンタカー借りる前からそっちと連絡取ろうとしたのに返事しなかったのはそっちでしょ。もし知っていれば、保険を付けたるかどうかこっちは考え直すことができました。」
「あなた、そんな質問してなかったじゃないですか?」
「質問なんてするわけないでしょ。まんず連絡取れなかったんだから。」
といいながら、もう一度レンタカーのレシートを見直します。すると、車本体のレンタカー代は一日24ドル、税別。7日借りたから168ドルなるはずなのに140ドルしかくれてないじゃないか。
「あれ、140ドルじゃ、車本体の代金にも足りてませんよ。」
「あ、いい忘れていましたがうちの規定では一日20ドルまでです。」
「は?何言ってるの?最初の話とちがうじゃないですか?」
「とにかく140ドルしかはらえません。うちの規定です。」
「いやいや、何度も言うようにこっちはそれを知らされていないんだから、こっちに落ち度はないでしょう。あなたが事前に説明しておくべき事項でしょう。」
「ボディーショップとレンタカー屋には言いました。」
「は?そんな話聞いていませんよ。向うだってあんたと連絡取れないって怒ってたんだから。とにかく僕は知らなかったんだし、貴方から説明を受けてもいない。」
とか、ループしているうちに突然電話が転送されました。このへんの突然さがまた不信を呼ぶ。この保険屋らしい対応です。

「はろー。」
「はろー。誰ですか?」
「上司のバーバラです。」
で、また説明し直して、またしてもループ。しかも今度は上司はロビーはちゃんと説明したと言っている、という。
「いや、それ嘘ですよ。ぜんぜん聞いてません。」
「わかりました、あなたの言いたいことはよくわかります。でも、何度も言うようにこちらの規定では一日20ドルです。これは曲げられません。他になにかできることはありますか?」
「わかりました。もう何度もループしました。どっかほかに相談するところありますか?」
「ありません、私が上司です。」
「いや、ステートオフィスとか。こういう問題を相談できるところを教えてください。」
「え?オフィス?私は私のオフィスにいますよ。」
「はぁ、そうですね。」
「とにかく、どっか相談するところありませんか?」
「ありません。まぁ、ちょっとホールドオーン」
といって保留にされました。
数分ごとに
「もうちょっと待っててねホールドオーン」
と言ってくれます。ロビーよりは信用できます。
すると、また別のところに転送されました。

今度はよくわからないおじさんが出て来ました。
また同じことの説明。数分粘るとおじさんは
「じゃ、車代は全部出しましょう。」
と言いました。
結局レンタカーの保険代と税金で220ドルほど、自腹を切ることになるのですが、これまでの戦いによる英会話や保険屋、ボディーショップ、department of Insuranceなどの勉強代と思えばまぁ悪くないか、ということで
「はぁ、ま、そういうことで、いいです。くれぐれも名前間違えないでくださいね。」
「分かってる。それじゃ。」

ということにして、決着しました。
嫁はやや不満そうでしたが、ま、いいでしょう。いやー長かった。

火曜日, 11月 11, 2008

ニッポン終わってるなぁ

 田母神俊雄前航空幕僚長、今日本でものすごい話題の人ですね。

 日本は戦後レジュームからの脱却が図れていないということがありありとわかります。

 それにしても左の人は言ってることが矛盾に満ちている。ブーメランのように自分に跳ね返っていることに気がついていないのか?文民統制の危機とまことしやかに騒いでいるけども、言論統制についてはどう思っているんでしょうか?

 どこかで文民統制とは政治が軍事予算を管理することであって、人事やら中身について政治が軍事を統制することではないという話をしていたけども、実際問題として理にかなっている意見だと思います。(ちょっとここのところ間違ってる気がして来た)

 前空幕長に罪があるのなら罰して退職金をもらえないようにすればいい。罪がないなら退職金を返金する必要なし。こういう当たり前の話がなぜ通らないんでしょうか?

 民主党が騒ぐとあほに見えるのはなぜだろう?全体主義だからか?チェンジは必要だけど、民主党には任せられんなぁ、と思う。

 マスコミとネット言論に差がありすぎる。今は変革期だと思います。日本も民度が上がるでしょう。思想や意見はもっと多様であるべきで、それが社会の底力になることを知るでしょう。Agree to disagree!意見が違うということをお互い理解して受け入れる土壌を作らねばならない。

 一家でオバマとマケインの支持が分裂して、庭に両候補者の旗をぶすぶす立てて、でも一緒に生活するなんてすばらしいと思います。

・・・、うーん、これもなんか違うかな。
結局僕は僕の意見を主張しているわけで、やっぱり左巻きの人の意見は受け入れられません。
でも多分僕は左巻きの人の意見を否定するけども、その人の人格までは否定しないというか、多分僕はそういう人とも仲良くしようとすると思います。
っていうだけで、日本の言論が二分されることは正常だと思います。マスコミが一様すぎてキモイ、という話かな?

水曜日, 11月 05, 2008

ぶっちぎりでオバマ

 昨日はテレビで開票速報を見ていました。手元ではインターネットでCNNとABCをチェック。

 オハイオが決まったなぁ、あと70くらいだなぁ、となってからなかなか動きがなくだらだらしていたら、テレビで次の大統領はオバマ!みたいなことを言っていて、気がつけば西海岸が一気に青になっており、シカゴの何チャラ公園の7万人がうおーっとなっていました。
 意外にあっけなかったなぁ。いやいや、ほんと黒人さんの差別撲滅運動は60-70年代で、まだそこそこ数十年しか経っていないところで、ここまで多様性を受け入れる米国民の底力はすごいですね。

 オバマの講演に行けて良かったなぁ。なかなか大統領なんて生で見れるものではありませんからね。まだ大統領じゃないですけど。

 昨日の夕方、今晩デパートメントの視聴覚室で開票速報みんなで見ようというメールが来ていました。学生がお酒を飲みながら盛り上がっていたみたいです。ほぼ全員民主党支持とのこと。

 今日事務からのメールで、
「うちのデパートメントでお酒が飲めるのは金曜の午後のWeeks Endというイベントだけです。もう昨日のようなパーティーはやらないように」
とのお達しがありました。
 どこの学生も同じですね。