水曜日, 9月 13, 2006

遠藤周作新刊読了

遠藤周作の新刊本を読了しました.
内容は手紙を書く時の一寸した気配りについての本ですが,背後には遠藤周作らしさが隠れています.
この本を肺の病気で入院した頃に書いたと,後書きにあります.ベットでこれを書いたと想像すると,いろいろなところでより感動できるでしょう.
まったくもって思いやりに満ちています.これをユーモアたっぷりに書いています.
くだらない愚痴などどうでも良くなります.

どこかで読んだ遠藤周作の文章を思い出します.
「人は生活のみでは生きていない.時に人生を感じる」
といった,内容です.
人生をふと感じた時に,病院の窓を眺めるといい.そうすれば,多くの人が人生を感じている事が想像できる.
自分だけ,人生に立ち向かっている訳ではない.みな同じ.共有しよう.

だったかな?そんな感じ.
ま,えいでしょう.人間は人生だけでは生きられません.

時々,「今日を精一杯生きる,それだけ」
という人がいますが,本当にそんなことできるんでしょうか.僕なんか,あー今日も無駄にした,ってことが多いですよ.

ま,えいでしょう.

十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。

さて,次の本は,佐藤優の「日米開戦の真実」です.
阿川弘之が誰かと対談している本が新刊で出ると新聞で見たような気がして,ツタヤに行ったのですが,見当たらず,やむなく手に取った本です.佐藤優って,ムネオ事件のときに国策捜査で一緒にブタ箱に入れられた人です.今は起訴休職中ですが,文筆業でどばどば稼いでるようです.多分官僚の時より儲かってるんじゃないでしょうか.先日なにかの文芸賞を取ったような気がします.しつこいほどの理屈が時にここちよいです.

日米開戦の真実

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