シカゴ郊外の旭屋書店で買った本も読み終わり、日本語で読みたい本が尽きました。
そりゃーせっかくだから英語の本でも読もうと思って、本屋でぼちぼち購入しておりましたが、積ん読状態でした。現地の子供が成長するプロセスと同様に、小学生対象くらいからだんだんと難しい本にしていく戦略を立てました。
なので、最初に読もうとした本は
「魔女と指輪」
みたいな本でした・・・。
これが、ま、だいたい分かるんですけどね、とんでもなくツマラナイ。主人公(女)は、近所の親友(男)が自分とは別のサマースクールに行くと聞いて寂しがる・・・。親友のおばぁさん(魔女)は、主人公に、「うちの子はあなたに立派な男と認められたいからあなたとは違うサマースクールに行くのよ。あなたが嫌いになったわけではないのよ・・・」。「そのかわり、この夏は私の弟が遺した指輪を探しにいきましょう!」
だって。あーつまらん。
ということで、これはやめにして新たに買ったのは
「Flyboys」
です。
これは、父親たちの星条旗を書いた著者James Bradleyの第二作目らしいです。硫黄島に星条旗を掲げたメンバーの一人、Jon Bradleyの息子がこの著者です。Jamesはなんと日本に留学経験があり、親日派です。若いとき父親に日本のすばらしさを滔々と語ったらしいです。すると父親は、「大切な仲間を奪った日本を、お前と同じように見ることはできない」と言ったそうです。
で
Flyboysですが、これは父島のラジオ局を潰しに行った小型機パイロットで日本の対空機銃に撃ち落とされた人たちの話です。そのうちの一人はジョージ・ブッシュ(父親の方)だそうです。撃ち落とされて生きていたアメリカ人が日本の捕虜になってどういう扱いをされたかというのが、今回初めてあらわにされる内容のようです。ずいぶん長いこと機密扱いだったそうです。
まだあまり読み進んでませんが、なんと最初の方は日本の歴史が書かれている。もう古事記から、神風、江戸時代、ペリー来日、幕末、明治、日清、日露、昭和天皇と、非常に短くまとめられていますが、外人の視点がとても新鮮です。日本とはSun Originatedだ、とか。大和(山人)とはMountain peopleだとか。いちいちあー、そういうことかも、と思わされます。江戸時代とはその当時世界で最もシステマティックで高級な社会であったとか。ペリー来航の後50年で、白人を打ち破った黄色人種。当時世界のセレブリティー国家社交界に認められたキリスト教圏外の初めての国。
こういう言い方にいろいろ見方はありましょうが、長くなるのでやめますね。
amazon.comの読者レビューを見てみると、アメリカ人のNationarismがよく見える。とても右翼的。日本の右翼的思想は必要以上に特殊視されている。それは日本の戦後からの流れを考えればね、反動でしょうね。しかし、右翼的な思想はある意味、自然なことであるなと思わなくもない。
この本はアメリカの右翼的な人から批判を浴びている。それは、James Bradleyが相対的に親日的な言葉を綴っているからだろう。この本はどうも前著の父親たちの星条旗と同様に、日本人にもアメリカ人にも自分の国の家族や友達がいることに違いはない、戦争が人を狂わせる、戦争にヒーローなんて間違っている、という論調のようだ。あの戦争ではアメリカ人も悪かったと言っているようだ。WWIIでアメリカ人が悪いなんてあり得ないと思っている人に取っては気に入らないんだろうな。お前は日本人がやったことを擁護するのか?と。多分そういうつもりじゃないんだと思いますけど。愛国心に捕われると見えなくなるようだ。
長くなりました。こういう議論から超越するためには、こういう議論をしなければならないか、な、と思って書いてます。
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