もう超久々、本の話です。
実はこっちに来る前にちょくちょく読んでいたいのですが、ブログにアップしてませんでした。もう何読んだか数冊忘れました。
今読んでいる本は「死ぬ瞬間」キューブラーロスです。
遠藤周作のエッセイにちょくちょく出てきていたキューブラーロスさんの本です。臨死体験とかの話でよく出てきていました。遠藤周作が亡くなってからほとんど遠藤周作の本を読んでいなかったので、キューブラーさんの名前など全然思い出しもしない生活をしていたのですが、高知の大学で健康診断があって、保健管理センターで内診の順番待ちをしていたところ、本棚にあった本をぱらっと手に取ったのがこの本でした(文庫ではなくもっと古い初版に近い単行本)。
「えーっと、どっかで聞いたことあるな・・・、おー、これがあのキューブラーロスか」
ということで、タイトルを暗記し、楽天で購入しました。文庫のくせに1000円以上します。
で、アメリカに渡ることになり、出発前の数日を東京近辺の実家で過ごすことにしたところ、高知を出るときにすっかりこの本の存在を忘れており、持って行き損ねました。多分なんか別の本を読んでいて、この本は積ん読状態だったのだと思います。ま、いいか、という程度。
で、東京で恩師の研究室の年度締め飲み会がちょうど実家にいるときとかぶって、参加させてもらうことになったときに、待ち合わせ場所にちょっと早めに着いたので、ちょろっと本屋に寄って、なんか良い本ないかとぶらぶらしていました。そそそそ、そのとき!
ぱっと目に入ったのが、またこの本でした。なんと平積みしてありました。こんな本平積みなんて普通あり得ないと思うけどなぁ。東京ってすごいな。
ということで、これもなんかの縁だろうと思い、また購入。文庫のくせに1000円以上します(リフレイン・強調)。
基本的に遠藤周作からみで手にしたので、内容とかよく知らなかったのですが、不治の病に直面した人はどういう精神状態をたどるかというのを具体的な事例を挙げて紹介しています。どうもキューブラーさんは大学付属総合病院の精神科医らしく、病院のサービスが患者に与える精神的な影響を調べているようです。その中で、不治の病に陥った人がどのように死を迎えるのか、残された家族や、この世の関係とどう別れを言うのか、を具体例を示しているのがメインです。こういう活動の中で臨死体験などの話題も出てくるのでしょうが、この本にはありません。
印象的なのは、インタビューには牧師が常に一緒であることです。やはり欧米で死に直面することとキリスト教とは切っても切れない場合が多いのかもしれません。宗教が逃れられない死を受け入れるのに役立ったかどうかも、しばしばインタビューで話されます。牧師がどんなわがままな患者も受け入れる発言をして場をなごませます。遠藤周作とのつながりはこの死に挑む人の純粋なキリスト教感にあるのでしょう。しかし、彼の後年の、暖かい病院運動のような活動にも直接的に関わるような内容でもあったり、尊厳死とは何かという問題であったりして、背後に遠藤周作を感じながら読んでいます。
もう1ヶ月半以上たちますが、まだ読み終わってません。
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